脳のしくみ

前頭葉の働き
運動野は身体各部の随意運動に関係しています。障害により弛緩性運動麻痺が見られる場合があります。
前頭連合野は高次機能をつかさどるといわれています、障害により人格、知性、道徳、活動性、自発性などの低下が見られる場合があります。
頭頂葉の働き
感覚野は刺激の強さや種類の識別に関与しています。障害により知覚に異常が見られる場合があります。
頭頂葉連合野は、感覚情報を統合する高次機能を持つといわれています。障害により失算、失読、着衣失行などが見られる場合があります。
後頭葉の働き
視覚、色の識別に関与しています。
側頭葉の働き
聴覚認識に関与しています。
小脳の働き
運動調節機能。小脳が障害されると、平衡障害による歩行障害や共同運動障害などが生じる場合があります。
症状
交通事故で脳に損傷を受け、意識不明に陥ったにもかかわらず、治療の結果奇跡的に意識を回復する場合があります。 一見元に戻ったように見えても、脳に損傷が残っているために、様々な症状が出る場合があります。 外からわかる身体障害とは異なり、周りの人が障害であることを理解できないで人間関係を悪化させることがあります。
高次脳機能障害は、事故などによる頭部外傷以外にも脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、アルツハイマー病などでも起こりうるとされています。 頭部外傷は頭蓋骨骨折、局所性損傷(脳挫傷や硬膜外血腫)、びまん性脳損傷(脳震盪やびまん性軸索損傷)などに分けられます。
【典型的な症状の例】
記憶・記銘力障害、集中力障害、判断力低下、人格の変化など。
感情の起伏が激しくなったり、気分が変わりやすくなったりします。
場所をわきまえずに怒って大声を出したりします。
話がまわりくどくなったりします。
周囲の人間との人間関係が悪くなることがあります。
びまん性軸索損傷とは(びまん=一面にはびこり、満ちる)
CTなどの画像上では大脳に明確な形態的異常は見られないが、白質の神経軸索が断線しているために機能障害が生じます。
【問題点】
一見明白な脳の損傷が見られない(損傷部位の特定ができない)ので、障害と事故との因果関係が認められにくい。
事故による障害であっても後遺障害等級認定からもれるおそれがあります。症状が重いほど、家族の精神的負担も大変大きなものとなります。
判断基準
1 頭部外傷急性期における意識障害の程度と期間。(意識障害の程度はJCSジャパン コーマ スケールやGCSグラスゴー コーマ スケールなどによって評価されます。)
2 家族や介護者や周囲の人が気づく日常生活の問題。
3 画像所見として、急性期における何らかの異常所見、または、慢性期にかけての局所的な脳萎縮とくに脳室拡大の進行。
4 頭部外傷がなく、あるいは頭部外傷があっても、普段の日常生活に戻り、その後数ヶ月以上を経て次第に高次脳機能障害が発現したようなケースにおいて、 外傷による慢性硬膜下血腫も認められず、脳室拡大の進展も認められなかった場合には、外傷とは無関係に内因性の認知症が発症した可能性が高いものといえる。
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