損害賠償請求書の書き方

交通事故オンライン損害賠償編

〒278-0051千葉県野田市七光台316-17
伊佐行政書士事務所
  1. 損害賠償請求書の書き方
  2. 治療費
  3. 交通費
  4. 入院費・付添費
  5. 休業損害
  6. 後遺障害逸失利益
  7. 死亡逸失利益
  8. その他の損害

損害賠償請求書の書き方

損害賠償請求書に決まった書式はありませんが、基本的事項として次のことは記載した方がよいでしょう。

  • (1)何の請求なのかを書く。(何月何日の交通事故による怪我の治療費など)
  • (2)いくら請求するのかを書く。
  • (3)請求者と相手方の住所氏名を書く。
  • (4)日付を書く。

損害賠償請求書だけでなく、請求内容を裏付けるような資料も添付しましょう。例えば次のような書面が考えられます。

  • (1)計算書
  • (2)領収書
  • (3)診断書
  • (4)所得証明書
  • (5)慰謝料表
  • (6)判例
  • (7)論文

損害賠償請求書のサンプル

○○○○殿

 平成○○年○月○日発生の交通事故により、私は頚椎捻挫等の傷害を受けました。それにより発生した損害は次のとおりですので、 ○月○日までに全額をお支払いください。貴殿に支払う意思がある場合は、当方にて示談書を用意の上、入金方法を指定いたしますので、 本書到達後2週間以内にご回答ください。なお、期限までに誠意ある回答がない場合は、 遺憾ではございますが直ちに法的手続きに移らせていただきます。
平成○○年○月○日
  東京都○○市○○111-11
  ○○○○

請求額一覧


1.治療費・・・・・・・・152万3321円

2.通院交通費・・・・・・・4万5350円

3.通院慰謝料・・・・109万0000円

4.後遺障害逸失利益・102万8622円

5.後遺障害慰謝料・110万0000円

6.過失割合・・・・・・・・・・・・5%

7.既払い額・・・・152万3321円

8.請求額・・・・・・302万4607円
1.治療費

○○病院 通院期間 平成○○年○月○日~平成○○年○月○日 2万7500円

○○整形外科医院 通院期間 平成○○年○月○日~平成○○年○月○日 149万5821円

治療費合計 152万3321円

【添付資料】 診断書、診療報酬明細書、領収書


2.通院交通費

平成○○年○月○日 タクシー代 ○○病院~自宅 4850円

電車代 ○○駅~○○駅 往復300円×75日=2万2500円

バス代 ○○~○○ 往復240円×75日=1万8000円

交通費合計 4万5350円

【添付資料】 タクシー領収書
3.通院慰謝料

 通院中は残業ができず、同僚に多大な迷惑をかけてしまいました。勤務評価も下がり、昇給昇進にも少なからず影響が出ています。 加害者とは事故の時に会った以外は電話で少し話しただけで、まともな謝罪はされていません。こちらから電話をしても「保険会社に任せている」 の一点張りで、誠意というものが全く感じられません。

傷病名 頚椎捻挫、腰椎捻挫、右肩関節打撲傷

治療期間 平成○○年○月○日~平成○○年○月○日(○○○日間)

実通院日数 ○○日

弁護士基準慰謝料表(赤い本)により計算した金額 109万円

【添付資料】 赤い本慰謝料表


4.後遺障害逸失利益

1)事故前年の給与収入 475万2240円

2)労働能力喪失率は5%で計算しました。

3)労働能力喪失期間は、私の仕事が重労働であることと、医師が回復の見込みはないと診断書に書いていることから、5年分を請求します。

【計算式】475万2240円×5%×4.329(5年に対応するライプニッツ係数)=102万8622円

【添付資料】 源泉徴収票
5.後遺障害慰謝料

 後遺症のため、今も仕事に支障があります。通院中より残業はできるようになりましたが、昨年と比べると半分程度しかできていません。 そのため勤務評価や同僚との人間関係に悪い影響が出ています。残業ができないせいで、月給も減っています。

弁護士基準慰謝料表(赤い本)の第14級基準額 110万円

【添付資料】 赤い本慰謝料基準


6.過失割合

 本件は当方バイク直進、自動車右折の右直事故ですので、判例タイムズ【126】図により15:85が基本割合となります。

自動車はバイクが交差点に進入してから右折を開始しています。そのためバイクは事故を回避することが著しく困難であったため、 10%修正し、過失割合は5:95となります。

【添付資料】 判例タイムズ

過失相殺分の計算例

去年交通事故を起こしました。過失割合は50対50といわれています。保険会社より入院中に休業損 害や雑費を先にいただいたのですが、最終の示談の際、過失相殺に慰謝料や休業損害が含まれるのでしょうか?四ヶ月入院 していたので、マイナスになってしまうのではないか心配です。

A 通常、過失相殺は慰謝料の他、治療費や休業損害に対しても行われます。 たとえば過失が50%で、治療費が100万円(保険会社が病院へ直接支払い済み)、 休業損害が100万円(被害者が受領済み)、慰謝料が200万円だった場合ですと、 400万円×50%-200万円(既払いの治療費と休業損害分)=0円という計算となり、慰謝料の200万円を受け取ることはできません。

治療費

治療費の支払で保険会社と意見が合わないことはそれほどありません。事故と相当因果関係のある治療費については全額が認められます。但し、 不当に過剰な診療が行われたとか、治療や施術の必要性が認められないとか、被害者が事故前から他の疾患を持っており、 事故の治療にそれも含まれている可能性があるなどの場合は、問題になることもあります。

頚椎捻挫などで治療が長引いた場合は、後に治療費について争いになる場合があります。保険会社が治療費の支払いを打ち切ったため、 仕方なく自費で通院し、後で請求するというような場合もありますが、当初は保険会社が治療費を払っていてくれたが、 後日、その一部は事故とは因果関係なしと主張してくるというようなケースもあります。 いずれの場合でも、治療費が認められるかどうかは、相当性や因果関係について、正当な主張ができるかどうかにかかってきます。 当事務所のお客様の中では、頚椎捻挫と診断され、症状が強く長期間通院加療することになったのですが、後に頚椎椎間板ヘルニアと診断されたところ、 椎間板ヘルニアについて保険会社が治療費を否定してきたにもかかわらず、適切な資料提出によって一部が認められた例などがあります。

 

整骨院、鍼灸、マッサージなどの費用

整骨院や他の東洋医学の施術が認められないかというと、そのような事はありません。交通事故被害者の多数の方が整骨院を利用し、回復に向かっておられると思います。 ただし、整骨院に通う場合は、事前に任意保険会社に断りを入れておいたほうが無難です。対応は個別の事情や保険会社によりまちまちです。また、早い段階で医師の診断も受けておくべきです。 鍼灸、マッサージ、指圧などについては、保険会社は認めたがりません。ただし、医師が指示した場合などは別でしょう。 裁判などでは、傷害の程度や内容に照らして、医学的見地に立っても必要性、合理性が認められる場合は損害として認めるという考え方を していますので、医師の治療だから必ず認められるとか、鍼は認められないとかいう事で決められているものではありません。

原則として医師の指示がある場合に損害として認められますが、指示がない場合でも認められるケースはあります。 争いを防ぐ為には、事前に医師や保険会社と相談した方が無難でしょう。 交通事故賠償の世界では、基本的に西洋医学が重視されていますので、医師の医療行為による治療がその中心的役割を担っています。 東洋医学による施術によって西洋医学の治療では得られない効果が得られる事もありますが、損害賠償という問題が絡んでいる交通事故傷害の治療では、 必要性、相当性といった面で、厳しく考えられています。例えば事故にあって首が痛かったので、病院へは一度も行かず、毎日近所の整骨院に通って、そこでうわさを聞いた 鍼灸にも何回か通ったが、後でその様な費用は払えないといわれた、などという場合もありますので注意が必要です。

自賠責保険の支払基準でも「免許を有する柔道整復師、あんま・マッサージ・指圧師、はり師、きゅう師が行う施術費用は、必要かつ妥当な実費とする。」 とされており、必要性、妥当性が認められる場合は支払われます。法的にも整骨院、 鍼灸などの施術も相当性や効果などの面で問題がなければ認められる傾向にありますが、それらのことの立証は必ずしも容易ではありませんので、 整骨院や鍼灸院の施術を受ける場合は、事前に保険会社の合意を得ておくべきかと思います。 事例としては、頚椎捻挫で病院に行ったものの、治療に消極的な医師だったために、その医師には相談せず、 また、保険会社の同意も得ずに鍼灸院に数ヶ月通っていた被害者のケースで、一部ではありますが施術費が支払われたケースがあります。

なお、後遺障害診断書は医師しか書けませんので、この点については注意が必要です。治療が数ヶ月におよびそうな時は、医師の診察も並行して受けておくことが望まれます。

 

症状固定後の治療費について

症状固定後の治療費は、請求できないのが基本です。症状固定ということ自体に「それ以上治療をしても医学的には効果がない」という 意味が含まれているからです。したがって、たとえ仕事への影響を最小限に抑えようと痛みを軽減させるために通院をしたとしても、 その治療費は自己負担となります。ただし後遺症の内容等によっては、症状固定後の治療費が例外的に認められるケースも存在しています。

以上のように症状固定の時期には重要な意味合いがありますので、慎重に決める必要があります。

温泉療養費

温泉療養費は基本的には認められないと考えておいた方が無難でしょう。医師の指示があり、その効果や費用の面からみて、合理的な治療法であると 認められれば支払われる可能性もあります。温泉療養費だけでなく、その傷病において一般に承認されている治療方法でない限り、費用や効果の面で問題になりそうな 治療法は避けておいた方が無難でしょう。

市販のシップや頭痛薬など

一時的なものなら領収書があれば認められることもあります。しかし原則は医師による診察を受け、処方された医薬品によって治療すべきです。 医師の診察を受けずに、全て市販の薬で治療するなどのことは、治療の必要性自体が疑われますので避けるべきです。

妊娠検査の費用は請求できないのでしょうか?

追突事故にあいました。当方、赤信号で停車中 に後ろの車に追突されました。私・主人・4歳の息子が 乗車しておりました。衝撃はあったものの痛みなどは なかったため、物損として警察には処理をされまし た。 しかし翌日私と主人が首や肩が痛かったため、相手の 保険会社に整形外科へ行きたいと伝え、受診しまし た。(過失割合は100:0で、私達に過失はありませ ん) 私自身、妊娠の可能性がありましたが、ちょうど着床 したかどうかの時期で、まだ産婦人科へ行っても正確 な検査結果が得られない状態でした。 その旨を相手方の保険担当の方に話し、とりあえず整 形外科を受診しましたが詳しい検査はもちろんできず に、妊娠中に使ってはいけないと思われる湿布を処方 されました。 保険担当の方に産婦人科を受診したい事、検査結果が きちんと出る2週間後に受診したい事を伝えました が、事故との因果関係の問題上、早めにまず一度受診 して下さいと言われました。 後日、産婦人科を受診したところ、妊娠陽性と 診断されました。その際に整形外科で処方された湿布の話をする と、妊娠中に安全なものではないと言われました。 その旨を全て相手の保険担当の方にお話しすると、次 回の産婦人科での検診の際に胎児への影響が認められ れば、初回の検査費用はこちらで負担しますと言われ ました。もし産婦人科医にわからないと言われたら、 またその時考えましょうと…。 現段階で胎児への影響がわかるとは到底思えません。 正直、今後なにかあったとしても事故と因果関係を明 らかにするのは難しいことだというのもわかっていま す。 でも妊娠検査をするにはまだ早い段階だとわかってい たので、事故にさえあわなければ検査はしませんでし た。初回の検査費用を相手の保険会社が負担するのは 当然だと思っているのですが、違うのでしょうか?

治療方針を決めるために必要があり、 前提として産婦人科で検査を行うことは当然のことですので、その費用も当然請求できます。 おそらく整形外科では頚椎捻挫というような診断名をつけられたことと思います。 仮に、頚椎捻挫の治療において、一般的な検査および治療法が、胎児に影響を与えることのないもの (例えばマッサージなどの物理療法)のみであることが通常である場合は、産婦人科での検査は過剰なものとして否定されるということもあり得るかもしれません。 しかし頚椎捻挫の一般的な検査および治療法は、レントゲン撮影に始まり、消炎鎮痛剤の処方など、 胎児に影響がある内容のものが一般的となっております。そうした一般的な治療法を取れるかどうか、妊娠の疑いのある場合に検査を行うのは当然のことです。

加害者が治療費を払えない場合は、病院の治療費は被害者が支払わなければなりませんか?

自転車と歩行者の事故で過失10対0で、治療費は全額加害者の負担なのですが、もし加害者が払えなかった場合被害者が 払わないといけないのでしょうか

A はいそうなります。 病院は患者たる被害者に対して治療費を請求するのが本来の姿ですので、加害者が病院に直接治療費を支払うというのは、変則的なやり方といえます。 加害者が治療費を支払えない場合は、被害者が支払わざるを得ないのが普通です。

被害者本人の交通費

実費が認められますが、相当性のないもの(軽傷でバス利用が可能なのにタクシーを利用した場合のタクシー代など)は否定されるでしょう。 交通費は原則として電車やバス代、自家用車の場合は実費相当額となります。自家用車のガソリン代は実務では1kmあたり通常15円で計算します。 高速道路料金や駐車場代が認められる場合もあります。

病院までの距離や他の公共交通機関の利便性なども関係してきますが、大腿骨骨折などで歩行することに大きな支障がある場合は、 特に問題なくタクシーによる交通費は認められているようです。 また、高齢の女性が腕を骨折した場合に、公共交通機関(バス)はあるものの、自転車にも乗れず、バス停まで歩いて30分程度かかること、 高齢のため長距離の歩行は困難なことなどから、当初否定されたタクシー代が認められた例があります。

会社近くの病院への通院交通費

病院が会社の近隣にあり、自宅からの交通費が定期券でまかなえるような場合は、交通費は損害としては発生しておりませんので、請求はできません。 車通勤だった方が、怪我のために運転できず、電車やタクシーで通勤と通院をした場合には、普段の交通費との差額を請求できます。

 

付添人の交通費

看護のために必要な近親者の交通費は、本人の損害として認められます。ただし必要以上のものまでは認められません。 例えば、子供の通院付添いに父親が車を運転して、母親も付き添いで病院に行ったとしても、合理的な理由がなければ二人分の付添い費は認められません。

一口に付添い人といっても、未就学児に付き添う母親、生命の危機のある身内に付き添う者など、様々な事情があります。 保険会社はそれらの事情につき個別に判断し、支払うか支払わないかを判断しているようです。 事例としては、2歳児の母親が事故で入通院した場合に、隣県の祖母が2歳児の世話と家事の手伝いに来た交通費について、 当初保険会社は否定していたが、適切な請求資料を提出することによって支払いが認められたケースがあります。

 

通勤や通学の交通費

普段バイク通勤をしていたが、骨折の為にバイクに乗れなくなったなどの場合は、代替手段に要した交通費を請求できます。徒歩、バス、電車で通勤可能であれば その費用が認められることとなるでしょうが、公共交通機関の利用が困難な場合は、タクシー通勤の費用も認められる場合があります。

普段は電車で通勤していたが、足を骨折し松葉杖を使っているため、満員電車に乗ることができないのでタクシーを利用せざるを得なかったという場合は、 タクシー代が認められる場合があります。これも保険会社は個別に事情を検討して、支払いの可否を決めているようです。 初めから問題なく支払ってくれるケースもあります。 タクシーであれば一人で通学できるが、公共交通機関を利用する場合は、誰かに付き添ってもらわなければ難しいという状況の足を骨折した大学生のケースで、 当初保険会社はタクシー代を否定していましたが、当事務所でお作りした資料により、支払いが認められたケースがあります。

 

入院に伴い通常支出が認められる費用

日用雑貨、栄養補給費、通信費、新聞雑誌、テレビカード、家族の見舞いのための交通費などとして、 通常1日当たり1100円から1600円程度の範囲で認められます。 つまり100日入院した場合は11万円~16万円程度が認められる可能性があるということになります。 昔は領収書などを集めて細かく立証していましたが、現在は特に立証しなくとも、その程度の費用はかかるのが当然として認められていますので、 領収書を整理保管する必要性はほとんどありません。 特別な事情によりもっとたくさんの費用がかかった場合は、必要性や相当性が認められる範囲でその分を請求できます。

将来の雑費

四肢麻痺などの重篤な後遺症が残った場合は、将来にわたって雑費が発生することが考えられます。 例えば余命年数分のおむつ代などが請求できる場合がありますので、忘れずに請求をしましょう。 計算例としては1ヶ月に支出した平均的なおむつ代に12を乗じて1年分の金額を出します。それに平均余命年数に対応するライプニッツ係数を乗じます。 具体的には、1ヶ月のおむつ代が1万円だった場合、1年分は12万円となります。自賠責の基準表を使う場合は、 被害者が80歳男性の場合、平均余命年数8年に対応するライプニッツ係数は6.463となっていますので、12万円×6.463=77万5560円 という計算になります。

付添い費

入院時付添いの必要がある場合に認められます。これは医師の指示の有無、受傷の程度、被害者の年齢などから判断されます。 近親者が付き添った場合は一日6500円程度が目安とされています。

入院だけでなく、両足を骨折して一人では通院が困難な場合であるとか、幼児・児童が被害者の場合などで、 社会常識上付添いが必要と認められる場合は、通院付添い費も請求できます。一日3300円程度が目安とされます。

また、四肢完全麻痺とか植物状態などの重度の後遺障害が残った場合は、将来の付添い費(介護料)が請求できます。常時介護が必要な場合や、一部のみ必要な場合など 介護の程度により妥当な金額を求めます。近親者の場合は一日8000円程度という目安もありますが、ケースにより近親者の介護、職業介護人による介護など考えなければならないことが多く複雑で、 金額も高額になりがちですので、安易な素人判断はせず、必ず専門家に相談しましょう。

遠方からの看護・見舞費用は?

義理の母親が信号無視の車にはねられ、肋骨、骨盤等骨折及び肺に穴が開 き、集中治療室にて治療後、現在は個室にて治療中です。 義母は遠く離れた地で一人で暮らしをしています。 すぐに妻が病院へ駆けつけ、世話と見舞いをし、子供のこともありますので、 一度帰宅し、また何度か世話に行かなければならない状況です。 そんな中、東京からなので、交通費が非常にかかります。 また、私たちも見舞いに行くと当然交通費がかかります。 事故が無ければ、かからなかったお金なので請求できると思っておりますが、 実際はいかがでしょうか?

義母様が看護が必要な状態であれば、奥様の分の看護費と交通費は認められる可能性が高いと思います。 病院が基準看護などで、看護の必要が認められない場合は、否定されることもあろうかと思います。 それ以外のお見舞い人の交通費は、認められにくいものとお考えください。

児童の入院付添い費

小学生の息子が車との交通事故に会い入院しまし た。自宅から病院が遠かったことと、かなりの重傷だ ったため、妻が付き添いで退院するまで約2ヶ月の間寝泊 りをしました。 相手方への請求の際には、付添看護費を請求できると 思いますが、父親の私が、事故当時から数 日間有休をとって妻と一緒に立ち会った場 合、それに対する保障を請求することはできるのでし ょうか?

一般に付添費用が請求可能なのは、付き添いが感情面以外に必要な場合に限られます。 具体的には付き添いにつき、医師の指示があった場合や、被害者が児童などで、近親者の付き添いが望まれる場合です。 したがって本件でも、奥様の付添い費については問題なく認められるものと考えられますが、 奥様と同時にご主人が付き添った場合には、二人分の付き添い費用の請求は基本的に認められないものと考えられます。 奥様が疲労のために、ご主人が変わって付き添った場合などは、ご主人の休業損害分を請求し、 奥様の分を請求しないという考え方は成り立つと思いますので、ご主人の休業損害のほうが高額になる場合は、 その様な請求をする事も考えられます。

休業損害はどのような場合に認められるか

休業損害は事故のために休業を余儀なくされた場合に認められる損害ですが、仕事を休んだからといって必ず認められるというものではありません。 例えば両手を骨折した場合などは仕事が全くできない人がほとんどでしょうから、通院した日もしなかった日も認められるケースが多いでしょうが、 頚椎捻挫などで痛みはあるものの仕事が全くできない状態ではないという場合には、仕事を休んだ場合でも休業損害が認められないようなケースもあるのです。 ケースとして多いのは、頚椎捻挫による休業損害でしょう。保険会社が認める休業日数に納得がいかないという声は多いです。

休業損害の算定の基礎となる収入は、職業により次のとおり計算されます。

給与所得者

事故前の収入を基礎に、受傷によって休業し、減収になった金額が損害となります。基礎収入は一般には事故前3ヶ月の平均が採用されます。 ボーナスの減少についても請求は可能です。事故の為に解雇された場合でも妥当な範囲で請求は可能です。年次有給休暇を使用した場合も損害と認められる場合があります。 公務員の場合、昇給遅れによる損害が認められることもあります。主な立証資料は、休業損害証明書と源泉徴収票です。

例えば事故前3ヶ月分の収入が90万円の人が50日間休業した場合は、90万円÷90日×50日=50万円というように計算します。

【事例】自転車で自動車にはねられ、全身打撲と頚椎捻挫で8ヶ月間通院した被害者がいました。 打撲といっても症状はかなり重く、事故当初は痛みのために歩くこともままならなかったようです。 この被害者は、主に倉庫内で荷物の運搬などを担当しており、数キロから十数キログラム程度の重量物を、常に持ち運ぶ仕事をしていました。 体の痛みのため休業して、休業損害も支払ってもらっていましたが、2ヶ月経過したところで保険会社から「もうそろそろ・・・」といわれたため、 痛みを押して仕事に復帰してみたそうです。しかし、とても仕事を継続できるような状況ではなかったため、すぐにまた休業しました。 しかし、保険会社からは休業損害の支払いはなくなってしまい、何ヶ月か貯金で生活を続けることになったそうです。 ようやく半年後くらいに仕事に復帰できるようになり、通院も終わりになり、示談の話になったところで、当事務所に相談がありました。 被害者の仕事内容、症状の程度などから総合的に見て、休業損害が2ヶ月で打ち切られるのは妥当ではないと思われたため、請求資料をお作りしました。 依頼者様がそれを保険会社に送付たところ、この例では約5か月分の休業損害まで認めてもらうことができました。

賞与(ボーナス)の減額分

会社に「賞与減額証明書」を発行してもらいます。内容が適正であれば、それで支払われるケースが多いです。 賃金における賞与の比率が高い会社に入社し間もなく事故にあい、長期間休職せざるを得なくなった場合でも、休業損害の計算は月収ベースが基本となります。 ただし休業期間が長期にわたり、総合的に見て賞与が支払われる可能性が高かったという証明が可能であれば、賞与分の請求も可能です。

自主退職と解雇

事故で仕事に影響があり退職しなければならない場合、自主退職することと解雇されることで違いが出ることもあります。 事故後、満足に働けなくなり、会社に居辛くなった、という声を良く耳にします。治療のせいで残業ができず同僚に申し訳ないとか、 作業が遅れて周りに迷惑をかけるのが辛いとかいうのが原因のようです。こういった状況で自主的に退職した場合は、それ以降の休業損害の請求は 困難なケースが多いと考えてください。色々な事情があり、一概にいえる事ではありませんが、状況が許す限りは自主退職せず、解雇という形を 採ったほうが良い場合が多いのではないかと思います。

怪我の治療中に、その治療を原因として解雇されたり、退職せざるを得なかった場合は、会社を辞めてから、治癒又は症状固定 するまでの間の休業損害について問題になる事があります。 受傷の程度、会社の規模、仕事の内容などから、解雇されたり退職せざるをえなくなった場合で、再就職も困難と認められる場合は、治癒又は症状固定までの 休業損害は認められるべきですが、怪我の程度からすれば働くことが可能であるのに会社を自主的に辞めてしまったり、 働けるのに会社が事故を奇貨として解雇した場合などは、退職と事故との間に相当因果関係が認められず、休業損害を否定される可能性があります。

有給ではない「代休」を使って通院した時の休業損害

これは付与された休日出勤の代休の性質を検討する必要がありますが、単純に考えますと、次のようなことがいえるかと思います。
●通常は休日の日曜日に出勤した。そのために平日に代わりに休める日ができた(これを休日出勤の代休とします)。
●通院のために、代休を1日つぶしたとなると、休業損害が発生するのではないか?
●しかしこの代休は、単に日曜日の休みが移動しただけ。
仮に日曜日に通院した場合を考えてみると、休日に通院しただけでは休業損害は出ないことを考えれば、代休も休業損害は認められないと考えられます。

入社直後の休業損害

入社1ヶ月未満等で源泉徴収票もない、1ヶ月分の給料明細もないということでしたら、会社に何かしらの証明書を書いていただくといいでしょう。 雇用形態によって内容はいろいろだと思いますが、所定労働日数や時給もしくは月給等のことを書いた、 「在職証明書」を雇用主に書いていただく方法が考えられます。

事業所得者

事故前年の申告所得を基礎とするのを原則とします。無申告であっても、相当の収入があったと認められる場合は、賃金センサスを利用して算定する場合があります。 自営業者などの休業中の固定費は事業の維持存続のために必要やむを得ないものは損害として認められます。主な立証資料は、確定申告書です。

【事例】事業所得者の場合は、給与所得者のように、単純に1日休業したら何円減収になるというようには計算がしにくい面があります。 そのために、会社員に比べると休業損害に不満を持つ人は多いようです。 お一人で店舗を経営されている依頼者様がいらっしゃいました。店舗内での作業は身体を使う重労働でした。 事故で頚椎捻挫となり、首が回らない、肩が上がらないなどの症状に悩まされていらっしゃいました。 店舗は一人で運営しており、週に1日の定休がありました。痛みで仕事にならないため、本来は休んで治療に専念したいと考えていましたが、 客離れなどが心配なため、店を休むことはせず、早仕舞いするなどして病院に通っていました。 このケースでは保険会社は当初から休業損害については一定の理解を示しており、 店を休んだ日はありませんでしたが、ある程度の金額を提示していました。考え方によっては保険会社の提示は妥当ともいえるものでしたが、 細かく見てみると、被害者の計算方法とは若干異なる部分があり、その点を指摘することでわずかではありますが数万円の譲歩が得られました。

会社役員

利益配当的な部分は損害とは認められず、労働対価部分のみが休業損害と認められます。 この割合は総合的に判断するしかありませんが、会社の規模、会社内での地位や 職務内容から、全額が労働対価部分と認められるケースもあります。

【事例】「会社役員は休業損害はありません。」と初めから保険会社にいわれていたケースです。 依頼者様は同族会社の取締役でした。しかし役員であっても常日頃より、ビル清掃管理の現場作業員として働いておりました。 このようなケースでは会社役員であっても、その報酬は、純粋に労働の対価として得ているものであって、 利益配当(特に労働をしなくても、分配される)という性格のものではありませんので、休業損害は認められるべきです。 当事務所と打ち合わせの上、決算書類などの資料を整理し保険会社に提出したところ、妥当な金額が支払われました。

家事従事者(主婦・主夫)

家事労働は、一日何時間働くなどの明確な目安がないために、休業の期間などについて保険会社と意見が一致しないことがよくあります。 収入金額は、女子労働者の平均賃金などを基礎に算定されます。

主婦の休業損害と家政婦費用、保育費の関係
小さな子供を持つ母親が交通事故で怪我をした場合に、通院の為、幼児を保育所に預けたりして現実の出費が伴う場合があります。 主婦が受傷して家事労働に支障があった場合は、休業損害という形で損害が填補されますので、家政婦代や保育費については、 休業損害に含まれていると考えられ、通常のケースでは二重に請求する事はできないと考えることができます。ただし、家事労働の休業損害の評価が 低い場合などは、保育費用などは別と考えられるケースもあるでしょう。

【事例】頚椎捻挫で8ヶ月通院した主婦について、当初保険会社の提示は約3か月分の通院日数を基礎とする20万円という金額でしたが、 資料作成により約60万円の支払いを受けられたケースや、上腕骨の骨折をした主婦について、 当初保険会社は休業損害の支払提示をしていなかった(これは対応が悪質なケースでした)のですが、 資料作成により、約100万円の支払いが受けられたケースなどがあります。

子供の監護費は認められる?

私が通院するときに、2歳の子の面倒を見てもらうために、実家から母に泊りがけで来てもらっていました。 母は実家で父と二人暮らしの専業主婦ですが、母の休業損害は請求できますか?父は何もできない人で、母に来てもらっている間、全て外食をしていたそうです。 洗濯物も溜まりっぱなしなので、母にとても負担をかけてしまいました。

A 損害として認められる場合もありますが、怪我の程度やお子さんの年齢、その他の事情をふまえ、ケースごとに妥当性を 考える必要があります。お怪我が重傷の場合は認められやすいと思います。 しかしむち打ち症などであなた自身は家事はできるが、ついでにお母様に手伝ってもらっていたなどの状況の場合は、お母様の行動は親族の愛情から行っていたもの として、損害とは認められない可能性もございます。

無職者

失業中の者には原則として休業損害は発生しませんが、就職が決まっているなど、職に就く可能性が高かった場合は認められる場合もあります。学生や生徒など 就労していない者にも休業損害は認められません。アルバイト収入がある場合は認められます。 治療の為に卒業、就職が遅れた場合には遅れなければ得られたはずの給与額が損害となります。

失業給付などを受けており求職活動中の人の場合は、現在のお怪我の程度が一般的に見て就職活動をしている職種に影響があることが明らかで、 且つ事故がなければすぐにでも就労の可能性が高いといえたのであれば、休業損害の請求が可能なケースもあるかと思います。

短期就労者(パート、アルバイト、短期派遣など)

就労の実態に合わせ合理的な計算方法を取ります。

バイト契約終了後の休業損害の事例

私は月~金曜日のメインの仕事と土日祝日のバイトをしていました。 両方とも休まず勤務していた際、車とぶつかりました。 よく通院のための欠勤は休業損害でカバーできるとど の交通事故本にも記載されていますが、100%通院中 の給料の支払いは無理だろうと思い、私は通院中も殆休 まず勤務していました。何故なら私は派遣のため休めば 無給になるからです。 通院1ヶ月後位に土日祝日のバイト契約が終了になりました。その後他のバイ トを探すも見つかりません。(毎週土曜日に通院しているので 土日のバイト募集で毎週土曜日を休まれるのは困るとの理由です。) 上記のように通院中に契約終了となった場合でも休業損害請求できるのでしょうか?

契約終了となったことについては事故と因果関係がありませんので、終了後次の職につけなかった場合でも、 症状固定までの休業損害を請求することは困難です。 仮にこれが契約終了ではなく、事故による欠勤が多いことなどを原因とする解雇などであれば、 請求の余地はあるものと考えられますが、その場合でも、解雇以前の勤務状況が休業損害を発生させずに 済むような実態があった場合は、請求は難しいのではないかと思います。

パートの内定を取り消された事例

はじめまして。3月に事故に遭ったのですが、翌月からパートで働くことが決まっていました。むち打ちで体調が悪く、仕事を始める予定だった日から3週間ほど 休ませていただいたところ。「代わりの人を雇ったから、もう来なくていい」といわれました。むち打ちは3ヶ月くらいで治ったのですけど、保険会社は休業損害は払えないといっています。 私としては、事故がなければパートで現金収入があったはずですので、通院していた3ヶ月分はもちろん、次のパートが見つかるまでの分は補償してもらいたいのですが、可能でしょうか。

A 内定期間中の事故でも、治療期間中の休業損害は請求可能です。会社に休業損害証明書を書いてもらってください。 会社に休業損害証明書を書いてもらえないときは、雇用契約書等の資料により交渉することになります。 治療が終わった後の分は、通常は認められることはないと思っていいでしょう。

フリーターの休業損害の計算

私はフリーターをしています。事故の前は一日3時間のアルバイトをしていて、時給は1100円でした。事故のために1年間働けなかったので、 休業損害を請求したいのですが、どういう計算をすればいいのでしょうか。保険会社は一日5700円で3か月分支払うと云っています。

A お怪我の程度や、お仕事の内容などによりいろいろな考え方ができますので「こう計算すればいい」と断言できるものではありません。お仕事の内容やけがの程度からして、1年間の休業が やむを得ないと認められる場合、たとえばお怪我が骨折で、お仕事が肉体労働などの場合であれば、事故前の月収×12か月分という式で計算することもできます。 そうではなく、お怪我が頚椎捻挫などで、お仕事も事務系のものである場合は、いくら実際にアルバイトを休んだからといっても、本当に働くことができなかったのか疑義がある場合には、3カ月程度しか 休業損害が認められない場合もあります。

逸失利益の計算式

逸失利益とは、その障害がなければ将来得られるはずだった利益のことをいいます。 例えば年収500万円で、あと5年は働けるはずだった人が第1級の後遺障害で働くことができなくなった場合は、2,500万円の減収になります。 いまだ現実化していない損害ですので、計算方法も以下のように予測に基づくものとなります。

(後遺障害逸失利益の計算式)
年収×労働能力喪失率×労働能力喪失期間に対応するライプニッツ係数

労働能力の喪失

後遺障害が残りますと、通常は労働能力の喪失が起こります。例えば事故で両腕を失った方は労働能力を100%喪失したとされ、 片目が失明した場合は労働能力を45%喪失したとみなされます。

障 害 等 級労働能力喪失率
第1級100/100
第2級100/100
第3級100/100
第4級92/100
第5級79/100
第6級67/100
第7級56/100
第8級45/100
第9級35/100
第10級27/100
第11級20/100
第12級14/100
第13級9/100
第14級5/100

労働能力喪失率はこのように表によって決められており、裁判などでも概ねこの表を参考に喪失率を決めていますが、 個別の事情により上下される場合もあります。

労働能力の喪失が必ずしも発生しない場合

後遺障害等級が認定された場合でも、労働能力の喪失が認められず、逸失利益はないとされる場合があります。

  • 醜状障害・・・顔面等に醜状が残った場合に、14級、12級、7級などの認定を受ける場合があります。
  • 鎖骨変形・・・鎖骨骨折後に変形治癒した場合に12級になる場合があります。
  • 嗅覚脱失・・・脳損傷の後遺症として嗅覚を失う場合があります。

こういった障害が残った場合は、必ずしも一般人に労働能力の喪失があるとはいえない場合もあるため、 個別の事情により労働能力喪失の有無を判断していく事が大切になってきます。

労働能力喪失期間

労働能力の喪失があった場合は、通常はその喪失期間は労働可能な年数まで計算します。 腕を失ったなどの障害の場合は、その状態が一生継続しますので、このような計算方法となりますが、障害の内容が捻挫などを原因とする神経症状である場合は、必ずしも 生涯継続するものではなく、年と共に慣れていくと考えられている為に、就労可能年数ではなく、2年とか10年とかいう期間を限定して認められる事となります。

ライプニッツ係数

逸失利益とは将来にわたって発生する損害です。それを示談時にまとめて損害賠償を受ける事になりますので、利息分を余計に受け取る事となってしまいます。 そこで利息分を余計に受け取らないように、中間利息を控除した金額を計算する必要があるのですが、そのために用いられているのがライプニッツ係数です。 例えば10年に対応するライプニッツ係数は7.722となりますので、損害が10万円でしたら、受け取る金額は7万7220円という事になります。

労働能力喪失説と差額説

後遺障害が残っても、収入に影響のない人もいます。後遺障害が残れば、労働能力の喪失は明らかであるのでそのこと自体で 逸失利益を認めるとするのが労働能力喪失説。あくまでも現実に収入が減少しない限りは逸失利益は認めないとするのが差額説です。

【最高裁判例】
労働能力の喪失自体を損害と考えることができるとしても、その後遺症の程度が比較的軽微で、 かつ被害者が従事する職業の性質から見て現在又は将来における収入の減少も認められない場合は、 特段の事情がない限り、労働能力の喪失を理由とする財産上の損害を認める余地はない。

死亡逸失利益の計算方法

収入×(1-生活費控除率)×稼動期間に対応するライプニッツ係数

  • 【給与所得者】
    原則として事故前の収入を基礎とします。若年者や平均賃金以下の収入しかない者は、平均賃金を利用する場合があります。
  • 【事業所得者】
    申告所得が参考にされます。事業の内容や家族労働などについては、本人の寄与分を算定します。
  • 【家事従事者】
    原則として女子労働者の平均賃金を基礎とします。有職の主婦の場合は、平均収入と実収入で有利な方で計算します。一人暮らしで 自分の身の回りのことをしているに過ぎない場合には、一般的には逸失利益は認められません。
  • 【無職者】
    平均賃金が参考にされます。ケースにより学歴や男女間の格差が問題になる場合があります。年金受給者は、その年金の性質により、逸失利益が 認められる場合があります。

生活費控除率

逸失利益とは将来得られるはずだった収入(利益)のことですので、死亡により支出することがなくなった被害者の生活費を控除して賠償するということになっています。 昔は被害者の生活状況などを細かく立証して控除額を決めたりしていましたが、現在では生活費控除は基準化されており、概ねそれに沿った認定がされています。

  • 一家の支柱で被扶養者1人の場合は40%
  • 一家の支柱で被扶養者2人以上の場合は30%
  • 女子(主婦、独身、幼児を含む)は30%
  • 男子(独身、幼児を含む)は50%

就労可能年数

原則として67歳までとされています。高齢者の場合は平均余命の1/2とされています。未就労の幼児や生徒などは18歳から計算しますが、大学卒業を 前提とする場合は卒業予定時からとなります。

その他の損害

入院での個室料

特に重体であったり、医師の指示がある場合、空ベッドがない場合などは認められますが、個人的な希望では認められません。 実際に個室の料金を支払ったとしても、損害賠償請求が認められるのは、相部屋の料金のみとなるでしょう。

医師への謝礼等

症状や治療内容などにより、損害として認められる場合もあります。困難な手術をした場合などに認められるケースがあります。 認められる場合の金額は、数万円から数十万円が多いようです。

見舞い客に対するお礼の快気祝い代は認められません。

保育費

母親が受傷し、入院や怪我のために子供の面倒を見ることができなくなった場合に、第三者に保育を依頼した実費が認められる場合があります。

帰国費用

外国にいた近親者が帰国する費用について、被害者の受傷の程度や身分関係にもよりますが、認められる場合があります。 例えば、母親の死亡により、留学先の外国から駆けつけた子の帰国費用などが考えられます。

昇給遅れ

事故で長期間休業したことなどが原因で昇給が遅れた場合、損害として認められる場合があります。 ただし、公務員などで、昇給の可能性が高いと認められる場合以外は困難でしょう。

【事例】公務員の方が入通院のため休職し、昇給の機会を逃したケースで、当初保険会社は損害として認めていませんでしたが、 将来にわたる損失額と原因を詳細に説明した資料を添付したことで、請求額の三十数万円が認められたケースがあります。

盲導犬の死亡

盲導犬が死亡した場合に、次のように損害評価された判例があります。
「盲導犬の死亡による損害は、死亡時の客観的価値によるべきだが、その算定方法は、 育成費用を基礎に、活動可能な残余期間分について認める。」

葬儀の費用や墓石費用など

概ね150万円程度を上限に、現実に出費した額が認められます。墓石や仏壇購入の費用が認められるかについては、裁判でも判断が分かれるようです。 人の死はいつか必ず訪れるものであるので、事故がなくてもいずれは被害者側が負担するものであるという考えと、不法行為により突然将来の出費を強制されたこと による被害者感情を考慮しての判断がなされます。

香典返しの費用や、法事などの費用は認められていません。

自宅の改造費用

足の障害のためトイレや風呂に手すりを設置するなど、後遺症のために自宅改造が必要になった場合の費用は損害賠償請求できます。 ただしその改造によって、ご本人のみでなくご家族の方にも利得が生まれる場合には、 その分が減額される場合があります。例えば古かったバスルーム全体をリフォームした場合は、 バスルームの価額がその分増加したとも考えられますので、損害賠償請求できるのはその何割かに限定される等の事です。